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《False Island》ENo.1856 ラウラ・コローナ の中身が駄々漏れしています(侍
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04.27.13:01

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  • 04/27/13:01

04.27.01:55

桜花一番街(遅刻)のためにお久しぶり(侍

というわけで、何とも早3ヶ月
季刊誌びっくりのスローペース・・・・・・というのもおこがましいですか?そうですかorz

自分で自分にビックリしてますよ

リアル引越し(転勤)ありつつ、休止期間ありつつ、その間のイベント(いくつか見逃しorz)ありつつ

そして今回の桜花一番街も大遅刻という体たらく
もぅ嗤っちゃうしかないよね ふははははは(虚ろ目


・・・一応、PMの絵は何とか上げられたんで、最低ラインは越えました
(ホント最低だけどNE☆)

その内、倉庫の方にこっそり、描いたものや描かれた(嬉)ものを格納しておこうかと思ってますが、それもいつになるやらw

ま、何はともあれ、桜花一番街に首を突っ込ませて頂いたからには!
続きに、37回更新時に日記で出るはずだった文章を投げておきますw
(若干長いです?わかりません!)

<Special Thanks ・・・髭乳夫妻(おま>


・・・・・・・・・簡単な絵も付ける予定だったんだけどなぁoez

「桜花一番街」

―――木のスタンドにさまざまな色の長い布がかけてある。房の付いたものとそうでないもの。
一番上には生糸がかかっており、民族衣装を着た女が何やらの詠唱を小さく呟くと、規則正しく宙を舞い布の形を成していった。
その後ろでは、インバネスコートを着た髭の男が木箱に座り、眠そうに煙草を吸っている。
設営を手伝ったらしい。



黒い外套に身を包んだ男が、辺りを物珍しそうに眺めながら歩いてくる。
手には幾つかの包みが握られており、どこかで買い物をしてきた後のようだ。

「・・・お?なんだあの人だかりは。
マフラー、それも術編み?・・・面白そうだな」

男はしばし考え込み、何やらぶつぶつと呟いている。
布の前で迷う、買い物帰りらしき男。
舞い散る花弁のせいもあり、黒と桜色のコントラストが目を引く。

店主の女は、他の客相手に商品の説明を始めていた。

「こんにちは、こちらは特殊な術で編んだ布のマフラーです。
以前も出品したので、覚えている方がいるかもわかりませんが……。

薄手ですが、冬温かく、夏涼しい空気を含むように出来ております。
多少破れたりほつれたりしても自動修復するので、遺跡の探索には最適かと。
流石に分断したり燃やしたりしては無理ですけれども。
気候が不安定なこれからの季節にも向いていると思いますよ。

お値段ですが、特殊なものなのでひとつ60PSになります。
ワインの大樽ひとつか小麦粉2袋、もしくは砂糖2袋などでも構いません。
極東の米などでも助かります」

並んでいるマフラーは空色、桜色、草色、象牙色、そして房付きのものが2つの全部で6つ。

「あ……、ですが、見ての通り作るのに少々手間がかかりますので、お一人様お一つ限りとさせていただきますね」

少々固い商人のような笑顔で、微弱な術を指先で扱いつつ、女は薄い色の髪を揺らして言った。

男はまだマフラーを前にして考え込んでいる。
既にいくつかは他の客が買っていったようだ。

「・・・バレンタインにチョコは貰えなかったが、だからといってこちらからプレゼントしてはならんというわけでは・・・・・・。
ま、喜んでもらえればそれでいいか。

・・・よし、買って帰ろう」

やがて逡巡が終わったのか、男は売れ残っているうちの空色のマフラーを指差し、

「すまないが、これを60PSで頂けないか。食料の持ち合わせがないんで現金ですまないが」

店主の反応を伺う。
すると店主は軽く頷き、指定された空色のマフラーを外し、丁寧に畳む。

「ありがとうございます。もちろんPSでのお支払いも歓迎ですよ。どうぞ」

(逡巡していた姿に少し微笑ましくなり、微笑を浮かべながら布を差し出した。
流石に贈り物ですか、とは聞けなかったが―――)

「こちらこそありがとう。大事に使わせてもらうよ・・・・・・たぶん

男は店主が浮かべた微笑は愛想笑いか何かだと思ったようだ。
心の機微までは感じ取れなかったらしい。

大事そうにマフラーを持っていた袋にしまうと、男は足早に街を後にした。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

<Claudio

・・・代金を店主に渡し、品物を受け取る際、店主が何やら言いたげな顔をしていたように思ったが、それはまぁ気のせいだろう
そういうことにしておこう。
何か、見透かされた感もするが、考えすぎだろう。

袋に収めたマフラーに目を落とす。

澄み切った、けれど柔らかな、それこそ春の空を切り取ったかのような色をしている。
術で編んであるだけあって、網目はとかく精確だ。
が、織り手の腕か心根か、無機質な感じは受けない。

良い品なのだと思う。

彼女が好む青色のものが残っていたのも幸運だった。
春の陽気をたっぷりと含んだマフラーは、さぞかし巻き心地も良いに違いない。

彼女もきっと気に入ってくれるはずだ。
・・・目立って表情には出せないだろうが。


ただ一つ心配するとすれば。

彼女にとって、空を想起させる品物が、在りし日の記憶を思い出させやしないか。

大切な友が、大切な日々が在ったことを。
失われることの大きさ、悲しさ、嘆き、戻らない日々への追憶・・・。

儚さを感じさせる桜吹雪が思わせるのか、いつもより感傷的な思考に陥る。
そんな自分を

「いや、今更そんなことを考えてもしょうがない。
どうも俺は、物事を否定的に捉える傾向があるな・・・。
まったく、我ながら難儀な性分だ」

否定する気にもならず嘆息。
口の端には微笑。

男は、空を仰いでポツリと漏らす。

「ま、これも惚れた弱みってヤツと諦めて、お姫様のご機嫌取りに戻りますかね」


口調と裏腹に、楽しげな雰囲気を纏って、男は桜並木を抜けていった。



「あ、アルトリアへのお土産忘れてた!
・・・・・・・・・ま、いっか」
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